産後の骨盤・不妊症

産後の酷い腰痛症はなぜ起こる?

 今年の夏は特異的でした。

 

 

前半は酷暑が続き、後半はいきなり冷夏。

 

 

大型犬2匹と一緒に生活している我が家では酷暑時には1日中冷房を24度設定でして、

 

 

25度にすると「ハァハァハァ……あついからなんとかして….」コールが始まりまして、

 

 

おかげ様で8月初旬には立派な冷房病になっておりましたw

 

 

冷えるとお腹は痛くなるし、鼻水はだらだら垂れるし、身体が冷房拒否状態。

 

 

週末に海で太陽を全身に浴びながらはしゃぐのが唯一の救いでした。

 

 

まぁくだらない私事はこのくらいにして、今年の夏に来院された

 

 

「辛かったですね、産後のお母さん!よくがんばりました!!BEST3」

 

 

を整理してみたいと思います。

 

 

(yahoo画像より)

 

36歳、5歳男、3歳男、4ヶ月女の3児の母。

 

 

夏休みに入り疲労困憊しているところに、9ヶ月の子供が体調を崩して、長時間抱っこを

 

 

しながらの病院通い。そしてご主人が2週間の出張。お母さん自体、本来胃腸が

 

 

あまり強くない体質の持ち主で、酷暑と疲労による食欲低下に加えて、

 

 

冷房の冷えなどが加わりついにダウン。

 

 

鹿児島の実家から母親がHELPに来てくれて点滴などを受け頑張っていましたが、

 

 

授乳中に首を違えてしまい、痛みが徐々にひどくなり、翌日には起き上がれなくなり

 

 

やっと起き上がっても前後左右まったく首が動かせない状況。

 

 

整形外科に行ったが、授乳中で痛み止めが飲めないため、もしもよければということで、

 

 

湿布のみ処方されたが、本人は張りたくないと拒否。

 

 

帰り道に、以前当院に通っていたことのあるママ友とすれ違い、当院を紹介されてその日に来院。

 

 

酷い痛みの、この手のクライアントさんなどは当院の一番得意とする症状です。

 

 

施術前の動的検査では、すべての動きが優良可不可の中の不可。

 

 

ベッドに横になるのが困難だったため、座位で施術開始しました。

 

 

体全体のバイタルがかなり低下していたため、ゆったりと呼吸に沿った施術を中心に

 

 

上肢から首の緊張を和らげていくと、5分ほどでかなり動きが改善してくれました。

 

 

その後伏臥位の施術に切り替え、骨盤から体全体の調整をして行くと、

 

 

当初10あった痛みは3くらいのレベルまで軽減することが出来ました。

 

 

この手の酷い痛みは、首だけを施術しても治りませんが、骨盤、あるいは立ち方から

 

 

身体全身の軸を整えて行くとかなりスッキリと治して行くことが可能なのです。

 

 

たとえば首の痛みは股関節を調整するだけでまったく変化します。

 

 

自然手技療法では、この様な全身調整を「立位バランス」を整えると呼んでおり、

 

 

とても効果の高い施術方法なのです。

 

 

 

 

その日は、注意事項を伝えて帰られたのですが、3日後2回目の来院時には、

 

 

前回よりも酷いんじゃないですか?これ!、というくらい痛みが再発していました。

 

 

話を聞いてみると、お母さんが実家に戻られて、今まで控えていた抱っこを始め諸々を

 

 

再開し、かなりよくなっていた首の痛みが、今朝起きたら再発していた、というのです。

 

 

この再発というのが厄介でして、正直、手こずりました。

 

 

なにより右も左も向けない状態で、赤ちゃんを抱っこしながら上2人の子供を連れて

 

 

来院してくるのです。見ているだけで辛くてたまりません。

 

 

しかし、数日後には出張から戻られたご主人が会社を休んでHELPをしてくれたおかげで、

 

 

その後はスムースに回復して行くことが出来ました。

 

 

 

 

この方の場合、確かに痛みは酷かったのですが、それよりも子育てをする周辺の環境に

 

 

大変になってしまう原因があったのです。

 

 

ご夫婦の実家が両家共に遠方、3人の子供、昨年引っ越し
て来てママ友が少ない、

 

 

ご主人の仕事が忙しい、夏休みで子供が家にいる、など、母親に対する負担があまりにも多過ぎ、

 

 

本来あまり体力が有り余るほど有る訳ではない体質のところに持って来て、

 

 

うえ2人のお兄ちゃんがまだ手間ひまかかる。

 

 

そして、産後ケアが充分になされていない。

 

 

はっきり言って無理が有ります。

 

 

カラダ壊して当然です。

 

 

この国の行政はあまりにも産後の女性を放置しすぎていますね。

 

 

産後の身体は一番ケアが必要な時なのに、医療機関はほぼ皆無、私たち代替療法もごく少数。

 

 

もっともっとシステマチックに産後母親のケアを促進して行く必要が有ります。

 

 

この方の痛みだって、生活環境さえ整っていれば速やかに回復可能なものだったのです。

 

 

しかし、いざ母親が壊れてしまうと周辺のヘルプの有無で大きくこじらせてしまうことになる。

 

 

母親は痛みでどうにもならない、ベッドの横では赤ちゃんが真っ赤な顔してギャー泣きしている、

 

 

その周りを2人のお兄ちゃんが戦いごっこをしながら走り回る中での施術でした。

 

 

ある意味、私にとっての修羅場だったのかもしれません。

 

 

腰痛症ではなく首の痛みですが、間違いなくこの夏のベスト3に入る症例でした。

 

 

 

 

 

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