産後の骨盤・不妊症

1cm乖離する恥骨結合〜関節を弛めるリラキシンが放つ弊害

(yahoo画像より転載)

卵巣ホルモンの一種「リラキシン」と言うホルモンをご存知でしょうか。
生理前、そして妊娠3ヶ月〜産後数日にかけて分泌される女性ホルモンです。

リラキシンの作用は全身の関節、特に靭帯と呼ばれる関節を安定させている組織を弛める働きがあります。

関節や筋肉などを引き締めて行くオキシトシンとは反対の働きをするホルモンです。

生理前にはリラキシンが分泌されることにより、骨盤を始め身体の諸関節が弛みます。
すると精神的に緊張することが難しくなります。

その反対に、排卵時など身体の緊張が強い時にはリラックスすることが出来づらくなります。
身体の機能と精神の発揚はお互いに関係し合っているのですね〜。

このリラキシンは、出産時に骨盤にある2つの関節、仙腸関節と恥骨結合を弛緩させる様に働きかけます。
そして恥骨結合が約1cmほど弛み、仙骨が跳ね上がることにより産道が形成され、赤ちゃんが出てくるのです。

産後2〜3日で関節を弛緩させるリラキシンの分泌は無くなりますが、1cmも離れた恥骨結合と、本来は遊び運動と呼ばれる些細な揺動しか起こさない仙腸関節が緩んだ状態が元に戻るには数ヶ月が必要です。

 
しかし関節が緩んでいるその間の育児期に、お母さんの身体に様々な弊害が引き起こされることになるのです。
 
 

本来あまり動かないはずの骨盤がまだグラグラの状態で、腰に一番負担のかかる「前傾姿勢で重量物(赤ちゃん)を抱っこし続ける」作業が始まるのですから、身体にとってはとてつもなく危険な状態での動作の連続となります。

毎日朝から晩まで腰に高負荷をかけ続けながら生活するのですから、骨盤をはじめ体全体に歪みが生じないと考える方が無理があります。

 
 
そればかりではありません。
 
 
不安定な赤ちゃんの首を支える手首は数ヶ月で悲鳴を上げ始めます。
安定性が欠如した下半身で赤ちゃんの抱き上げを繰り返すスクワット動作は膝関節を限界に追い込みます。
 
エルゴが開発された以降主流となった抱っこにより(5〜6年ほど前までは圧倒的にバギーの方が多かったです)、肩から首、背中の筋肉は日に日に強ばりを増して行き、授乳時にはついに動かなくなったりもします。
 
 
この様な仕事は、たとえ産後ではなく関節がしっかりと閉まっている時でも、なかなか出来る事ではありません。
よほど学生時代に体育会系で身体を作り上げたお母さんでない限り、あちこちガタが来て当然でしょう。(男性でも骨盤が弛んだ状態で同じ作業には耐えられないはずです)
 
 
 
ではどうしたら良いでしょうか?
 
 
今更筋肉を付けようと思っても、育児期にはそんな暇も時間もありません。
そこで着目して頂きたいのが、関節を緩めるリラキシンの反対の作用を持つオキシトシンと言うホルモンの存在です。
 
 
 
オキシトシンは、
 
良好な対人関係が築かれている時に多く分泌される、
癒し系の幸せホルモンです。
 
赤ちゃんと、ご主人と、両家のご家族と、友人たちと、ママ友たちと、ぜひとも良好な関係性を築き上げ、
充分すぎるほど赤ちゃんに愛情を注げば注ぐほどオキシトシン分泌が高まるように出来ています。
 
その結果として、スムースに全関節の収縮も行われて行きます。
 
 
キーワードは「幸せを十二分に享受する」こと、です。
 
 
お母さんが幸せであればあるほど、身体の回復も早まります。
 
そして、毎日何人ものお母さんの身体の矯正をしている経験から、手技療法によるボディワークはMUSTであると思っています。
 
 
ぜひ、最高の子育てを!すべてのお母さん&Babyたちへ!!
 
 
 
Be health & Be happy ♬

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