知人のフィードからの転載です。
私もこの考えに同意します。
『母親の愛情が子どもの人格を決める』
母親の子育てと愛情が、子どもの遺伝子発現を変化させた
というラット実験があります。
母親から毛づくろいをよく受けた赤ちゃんラットほど、
大人になった時に心配性ではなく、ストレスにも耐えられる性格になったようです。
また、母親から十分な子育て行動を受けた雌ラットほど、
成熟すると世話好きな母親ラットの性格を持ち、
逆にあまり子育て行動を受けなかった雌ラットは世話を
あまりしない母親ラットになるという結果になったそうです。
なぜ、子育て行動によりその後のラットの性格が変わったのでしょうか。
これを遺伝子の面から検証してみましょう。
母親ラットには、子育て行動の一つとして、
子ラットに毛づくろいをする習性があります。
この毛づくろいの頻度には個体差があります。
母親から毛づくろいをよく受けた子ラットの脳にある海馬に、
「糖質コルチコイド」と呼ばれるストレス応答をコントロールし
恒常性を保持するホルモンの遺伝子DNAが多く発現されたことがわかりました。
親から受け継いだDNA情報(ゲノム)を維持しながら、
このDNA情報以外に、育った環境で後天的に追加された情報の
ことをエピゲノムといいます。
つまり、子ラットのエピゲノムに、母親ラットの愛情行動によって、
ストレスを制御する糖質コルチコイド遺伝子が記憶され、
子ラットの成熟後の行動に影響を与えたのです。
人間も同様に、幼若期に受けた親からのスキンシップや子育て行動の具合によって、
性格や人格が形成され、それを生涯維持することになるのです。
親から受ける愛情は子どもの脳の遺伝子を決定し、将来の人格を形成します。
※参考文献:Weaver ICG,et al:Epigenetic programming by maternal behavior 2004