西沢邦浩さんのコラムからです。これはすごい!
非常に珍しい、妊婦の腸内菌層に関する研究。
「Cell」より。
91人の妊婦で、妊娠初期と第3期の腸内菌叢を調べた。
初期は普通の菌叢なのに、3期には病気発症や炎症、脂肪蓄積に関わる菌が増える。
でも食事内容とは無関係。おそらく免疫系やホルモン系が関与しているのでは。
でもって、無菌マウスに妊娠初期の菌と3期の菌を移植すると(すごいことするなあ!)、
3期の菌では、マウスは太って、炎症指標もインスリン抵抗性も上昇。
この現象が妊娠期以外の女性の腸内で起きたらⅡ型糖尿病などのリスク要因になるだろうに、
おそらく妊娠期では、特異的に、腸内菌叢を介して脂肪細胞にエネルギーを溜めこむ体にして、
胎児を育てやすい母体環境を作っている模様。
でも微妙にどっかをかけ違えると、妊娠糖尿病とかになるのかもしれない。
妊婦さんの体ってすごい。