連休明けの今日、寒い雨、余震、ダイヤの不安定など、キャンセルが多いだろうと予測していたのだが、思いのほか予約ラッシュだった。つくづく有り難いことである。
東京在住、知り合いなどの被災もない、のにも係わらず、ほぼ全員がストレスフルな状態で体がガチガチだった。
被災地の情報に触れる度に涙が流れると、出来るだけの事はしようと、徹底した節電をし、有るものを工夫して食べ、他にも自分に出来る事は何か無いだろうかと、現地で大変な思いをされている方々を想いながら鬱々とされているようだ。
日本人は本当に素晴しい国民であると、つくづく思った。
この大震災が少しほうけていた国民の心を一つにしてくれたのだと感じる。
まだまだ放射能などの問題も山積みであろうが、自らの精神をあまりに身動きの取れぬ状態にすべきではないと思う。
心を明るく保ち、声をかけ合い、讃えあい、元気を保つ努力をしよう。
私はこの「声かけ運動」を一人実施している。
コンビニに行けばレジで「ありがとう。こんな状況になるとコンビニの役割はデカイから、これからも頼むね」と。
食事に行けば「ありがとう。お腹が一杯になると心までほっとしたよ。まだまだ予断が許さないけど、これからも頼むね」。
何かを買えば「ありがとう。こうやって物が買えるのって幸せだね。大切に使うからね」。
するとおもしろいものである、店員さんの声のトーン、表情、体の勢いなどが途端に変化していくのがわかる。使命感が芽生えるのだろう。エネルギーがほとばしり、いきなり威勢よく働きだすのだ。いままで少し頼り無さげだったバイト君が、急に立派に見えてくるから不思議だ。
どんな仕事であろうと、各人がしっかりと使命感を持ち、まじめに従事して行くことがすごく尊いことなのだと彼らから反対に教えられる。
人は素晴しい。
私事だが、先週木曜日から海外へ行って来た。
前々から決めていた事なのだが、こんな状況下で日本を離脱するのに相当な迷いがあり、回りには前日から多分明日は行くよと言ってはいたのだが、夜のフライトだったので、正直、当日の昼まで行くかどうかを決めかねていた。
やはり行こう、と決めたのは当日のお昼にいらしてくださったOさんからいただいた一言だった。
かなり前からカレンダーに週末を休むという赤丸チェックを入れてあったのだが、その日施術が終わりネクストアポの相談をしている時に彼女にその赤丸を問われ、実はこうなんだけど迷っていると言ったところ、
「いってらっしゃい。そして元気になって戻って来てください。私達はいつも先生に助けられていますから、こんな時だからこそ先生がまずは元気になってください。そして、戻られたらいつもの様にまた私達の為に頑張ってください。」と思いっきり背中を押してくれた。
行こう。そして超元気になって帰ってこよう。
額としては大きくはないが募金も多数行なった。節電も、応援も、東京にいて出来る事は行なっている。それにケータイとPCを持って行けば通信環境はこちらにいるときと変わらないし、TVの無い我が家にいるよりNHKBSでリアルタイムに情報もゲット出来る。腹が決まった。
現地ではリゾートに来てこんなに鍛えた事は無いというくらい体を動かし続け、瞑想をし、心身のリフレッシュを行ない、火の出る様に元気になり昨夜戻って来た。
私達の仕事は、まず自分自身を元気溌剌とした状態に保つ事が、良質の施術をおこなって行く上でもの凄く大切なものであることをつくづく再確認した。
心身一如、心に元気の無い時には身体のチューニングから行ない、元気に勢いをつける事が大切です。
困難や恐怖が続くと、身体も感情に相応する部位に変化が生じます。
顔の形「相」も変化を起こします。
これは表情筋の過緊張により頭蓋骨に歪みが生じる為です。
この「恐怖」「困難」により生じた「相」をリリースする事により、息が深く入り、ホルモンバランスが変わることによりストレス耐性が高まり(治癒力のスチッチが入り)、「恐怖」「困難」を克服しようとする力が湧き出て来ます。
これを心身相関といい、運動器系と呼ばれる筋骨格系を調整する事で、大げさに言えば生きて行く方向性を少し変化させて行く事が出来るのです。
とても難しい技術ですが、この骨格矯正という職業に就き20数年が経ち、そのアウトラインがおぼろげながらも、はっきりと垣間見ことが出来る様になって来ました。
人間の心身相関は筋骨格系に表現されます。
体の歪み、皮膚、眼力、声、たたずまい、人相。人は見た目に全てが表れるのです。
その見た目(筋骨格系)を変えていく事で内面の勢いも変えて行くことが出来る。
本当に素晴しい仕事に就けたものであると思う。
この仕事を極め尽くして、社会に、人類に大いなる貢献をして行く。
振り返るとそのような志を立てる事の出来た旅行でもありました。
背中を押してくれたOさん、感謝しています。
ありがとうございました。