来院歴がかれこれ1年近くなるでしょうか、Aさん、40代前半、8歳の男の子に続く、
第二子のための数年にわたる不妊治療を終了し、心身共に疲れきって、
来院時は多くの体調不良を抱えていました。
様々な不定愁訴、虚脱感、不安感、不眠症、など、日々の生活を送るにも厳しい状態で、
総合病院であらゆる検査をしても異常なし、
最終的に心療内科で大量の向精神薬や入眠剤など処方されて、ますます体調が悪くなり、
「整体などは信じていなかった」のだけれど、友人の勧めで「とりあえず来てみた」、
とおっしゃっていたのを良く覚えております(笑)。
体の状態は、骨盤は大きく歪みロックが掛かり、背骨は鉄パイプの様、背中は鉄板が入っている、
との表現がピッタリ。
なおかつ、頭蓋骨は縫合部が固く閉じてヘルメットの様でした。
整体とは「構造医学」である事、パイプが捻れれば水の出が悪くなるし、
家が傾けば置いてあるタンスも歪み引き出しが飽きづらくなる、などの例えを交えながら、
これでは体調がいいわけが無いと、
Aさんの体の状態を一つ一つ動かしながら説明して行きました。
理系出身、外資の製薬会社でバリバリに働くAさんは、ひとたび理屈が飲み込めれば
その後はとても積極的に、最初のひと月は週3回程、集中的に施術を受けてくださいました。
併せて食事の改善も行い、必要な栄養素を血中に充分に補いながら、
「細胞レベル」で溌剌とした健康状態を目指して、共に進んでまいりました。
すべての薬から解放され、食事も、生活習慣も変革し、緩やかに体と精神が健康に向かって行く
流れを実感しながら、骨盤の状態も、背骨の動きも、呼吸の深さもだいぶ良くなって来たなぁ、と
思っていた矢先の事です。
めずらしく予約のキャンセルの連絡が入り、次に予約はまた連絡する、との事、
ん〜、なんか変だなと、思っていたいたのですが、
なんと妊娠した!と連絡を頂きました!! 自然妊娠ですよ!!!
これには僕もビックリしました。
体に新しい命を育むエネルギーの余裕が出来て来たのでしょうか。
しかし、体の状態は手放しでもう大丈夫!と言えるレベルまでは回復していないので、
少し心配ではあるのですが….とてもうれしい報告でした。
もう一つ、こちらは悲しい報告でした。
1歳3ヶ月になる第一子の、まだ産中からお身体のメンテナンスをさせていただいているBさん、
生理が再開されるやいなや、第二子のご懐妊です。
体力的はたいへんな事なのですが、ご本人も希望されていた事でしたが、
初期流産となってしまいました。
まだ授乳をしている時、生理が再開するとホルモンのインバランスからかなり
体調に変動が起きやすい時期にプラスされて、第一子出産〜授乳と言う母親の栄養素を
大量に消費した時点での第二子というのは、20代の妊娠最適齢期ならば話は違うでしょうけど、
体内の物質面から見ても相当なハイリスクなのかも知れません。
週明けに来院されますから、しっかりとリセットワークを施させていただきたいと思っております。
喜びも、悲しみも、ほんとうにいろいろな事があります。