ここ数日は「もどり梅雨」というらしいのですが、暑さが和らいで楽に過ごせています。
先日までの猛暑続きで、今年は6月後半から早くも夏バテの症状のクライアントさん
の来院が多く、これは体力勝負の夏になるな〜って覚悟していました。
毎年この季節になると、冷房により体調不良になる人が少なからずいらっしゃいます。
特に産後のお母さんは、ご主人やお子さんの方が体温が高いので、冷え対策が必要となります。
ご主人とは暑い寒いで喧嘩できるけど、赤ちゃんが汗びっしょりになっていると
有無を言わさずスイッチオン!となるようですね(笑)
この冷房病に関して、救命救急医の小山ヒサヤ先生のブログがわかりやすかったので
下記に転作させていただきます。夏の体調維持の参考とされてください!スズキ
今回のテーマは「冷房病」です。
ですが、「冷房病」と言う医学的な病名は存在しません。この記事ではあえて使用しますが、「冷房病」は「自律神経失調症」の範疇に入ります。
#自律神経とは?
自分の意思とは関係なく、無意識のうちに働いている神経です。
下の写真のように、消化器、呼吸器などの活動を調整するために、24時間働き続けている神経です。
#自律神経の分類
(1)交感神経:活動の神経(アクセル)、主に昼間に働く
(2)副交感神経:休息の神経(ブレーキ)、主に夜間に働く
ちなみに交感神経は加齢でも衰えることはありませんが、副交感神経は男性が30歳、女性が40歳頃より衰え始めます。
年をとると怒りっぽくなる人がいるのは、交感神経が優位になっているものと思われます。
また男女の平均寿命が約10歳違うのも、もしかしたら副交感神経の衰えも原因の1つかもしれません(医学的な証明は難しいですが)。
#冷房病とは?
人間の体温調節をつかさどる自律神経は、気温差が5度以上の急激な温度変化に簡単に対処できません。
これを繰り返すと、体温を下げる交感神経と体温を上げる副交感神経のバランスに異常をきたし、自律神経失調症の症状が出現します。
ちなみに冬場の暖房でも同様に内外の温度差を認めますが、厚着により体温の調節が補われ、冷房病の症状をきたすことはほとんどありません。
#冷房病の症状
足腰の冷え、肩こり、腰痛、頭痛、手足の疲労感、神経痛、消化器症状(食欲不振、便秘、下痢)、生理不順など。
夏バテの原因にもなりますし、更年期の症状にも似ています。
#冷房病対策
①外気温と室温の差を5度以内にする。
熱中症予防の1つとして、エアコンは必要です。
ですが、エアコンの設定はできれば27~8度が理想です。
②エアコンの風を直接肌に当てない。
できれば首筋を冷やさない方が良いとされています。
そして大切なのは次の項目です。
③自律神経失調症になりにくい生活習慣を心がける。
a.三食きちんと摂る。
食事(ご飯+タンパク質)は熱源の元となります。
夏バテの時は梅干しやクエン酸などがお勧めです。
b..夏でもできれば冷たいものを控える。
冷たい飲食物はできれば食後にしましょう。
空腹で摂取すると胃が疲れてしまいます。
c. 定期的な運動をする。
暑くなりすぎる前の、早朝のウォーキングをお勧めします。
できれば室温が快適なスポーツジムで、定期的に運動してほしいと思います。
屋内プールでスイミングまたはウォーキングでも良いでしょう。
d.お風呂は毎日湯船につかる。
シャワーで済まさないで、湯船で血行を良好に保ち、身体の内側から温まりましょう。
e.睡眠をしっかりとる。
エアコンをつけっ放しで寝る場合は、夜中に身体を冷やさないためにも、就寝中も27~8度が理想です。
これらの項目は、同時に熱中症対策にもなります。
⇒ 『救急医からの提言:「水中毒」と「熱中症」』
また自律神経のバランスを整える事は、肥満の防止にも繋がります。
⇒ 『モナリザ症候群』
ところで太っている人は汗っかきだから、体温が高いと思う方が多いかもしれませんが、実は違います!。
#太っている人は脂肪が多いので内臓は冷えきっています。
太っている人は、エアコンが効いた室内にずっといると、ただでさえ冷えている内臓が「これ以上身体を冷やすと危ない」と判断し、身体は体温を上昇させようとします。
その状態で外に出ると、今度は身体が熱を作り過ぎてしまったと思ってしまい、汗をどんどん出して体内の熱を放出しようとするのです。
この変動により身体にダメージが加わります。
太っていて熱がりの人の内臓は冷えているのです。
また筋肉・脂肪が少ない痩身女性は、夏は暑がり・冬は寒がりの人が多いです。
尚、女性が男性より10%程体脂肪率が高いのは、女性は男性より筋肉が少ないので、体脂肪で体温を維持するためという理由もあります。
ホッキョクグマなども寒さ対策に、体脂肪が多い身体になっています。
他のサイトでも「冷房病」に対して、細々とした対策が書かれていますが、「冷房病」とは暑さ対策ではなく、寒さ対策なのです。
私は運動して筋肉をつける事が一番大切と考えます。
体内からの熱産生の約6割を筋肉が担います。
ちなみに2割前後が肝臓や腎臓、残りの2割が褐色脂肪とされています。
最後に余談です。
⇊どうでもいい内容なので、この先は読まなくて結構です。
よく自虐的に、『私は昔、ブタみたいに太っていたのよ』という人がいます。
これは正しい表現ではありません!!
実はブタの体脂肪率は、14~18%とモデルの女性並みなんです。
体脂肪率が一番高い動物は、アザラシで50%前後です。
ちなみに競走馬は7~8%です。
今後自虐的に言う場合は、『ブタ』を『アザラシ』と言い換えるようにして下さい((+_+))
だから読まなくっていい・・って書いたでしょう( ^^) _旦~~
(画像はネットより拝借)