自然手技療法

1月4日

臨床の場では施術のあとに適切なアドバイスを患者さんに伝えることがとても大切なことの一つとしてあります。特に統合自然療法/Integred Naturopathy を標榜する我が校ではカウンセリングは重要な地位を占めます。大切なことは相手の主観を変えること。これが出来れば成功です。では何を話すのでしょうか?ここでも「食・息・動・想・環境」に添ったアドバイスが必要となるのです。

特に食に関するアドバイスは大きなウェートを占めます。現代病と言われる不定愁訴に苛まれている人の食生活をつぶさに聞いていくと、これじゃあ仕方が無いですね…と妙に納得してしまうほど症状にマッチした食形態をされています。

私達人間は動物として生きていく為に「喰らう」行為を見事な迄に昇華して「食べる事=食事」に関する3つの意味性を築きあげてきました。
一つ目はタンパク質を〜g、脂質を〜g、など栄養素の補給と言う「食」の持つ物理的な側面です。
二つ目は器や盛りつけに凝ったり、雰囲気や美しさを求めて生活を豊かに、心地よくしていく宴性という「食」の持つ文化的な側面です。
三つ目は生命の譲渡としての宗教的な側面。私達が生きていく為には他の生命を殺し続けなくては行けないと言う「食」の持つ野蛮な側面の昇華です。これは食前の祈りや「いただきます」という崇高な言葉の中に現れていると思うのですが残念ながら形骸化されていますね。

スクールオブ・アロマーティカでは「食育」といい、最新の栄養学から医食同源/薬食同源を用いて体質と食材の持つ陰陽のマッチング、そして感謝を持って楽しく食べる事で健康はもとより人生そのものが大きく異なっていくように「食」を捉え指導しています。

ただ漠然と食べるのではなく、正しい食事は体内環境を正し、生理作用を変革し、精神の働きを向上させて、人生迄をも好転させていくのです。

私達の先達は、食べる事により解脱を目指したそうです。その究極の料理が「精進料理」と呼ばれる料理の本来の意味だそうです。素晴らしいですね。

その精神に少しでも近づきたいと思っております。

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