産後の骨盤・不妊症

産後クライシスとオキシトシン

 

「オキシトシン」をいうホルモンをご存知でしょうか?


良好な対人関係が築かれている時に多く分泌される、

癒し系の幸せホルモンです。

産後では、赤ちゃんを抱き上げたり、乳房の吸てつの刺激が加わったりすることで分泌が高まります。
身体に対しては、平滑筋と呼ばれる内臓の筋肉を収縮させる働きが有ります。
分娩時に子宮を収縮させたり、産後の子宮の状態の回復や子宮結合の収縮、骨盤の関節である仙腸関節をはじめ、全関節の収縮などを行ないます。
またプロラクチンと言うホルモンが母乳を作り、オキシトシンが乳腺の周辺筋肉を収縮させて乳汁分泌を促したりと、産後の女性の身体の回復に大活躍する物質です。
このオキシトシンは、闘争欲や遁走欲、恐怖心などを和らげる働きを和らげて、多幸感を与えてくれる物質なのですが、一歩間違ってしまうと、出産後に育児を助け合いたいパートナーである夫に対してのイライラが止まらない「産後クライシス」の原因にもなってしまうことがわかってきました。
訳もないのに、どうしようもなく夫に対してのイライラ感が止まらない、と言う相談をよく受けます。
これはただ単に物質の問題であり、お母さんの本意ではないし、ご主人も悪くはありません。
オキシトシンは闘争欲や遁走欲、恐怖心などを和らげる働きを和らげてくれる働きがあるのですが、その一方で、たとえ夫であっても、育児に対して非協力的な人に対しては攻撃対象として認知してしまうと言う働きもあることがわかってきたのです。
では、どうしたらオキシトシンを「攻撃」ではなく「愛情」を強める方向にシフトして行くことが出来るでしょうか?
それはご主人が育児で常にストレスに曝されている母親の状況を理解し、寄り添い、共感し、やさしい言葉を投げかけてあげることが、オキシトシンの作用でイライラが募る母親のストレスを緩和し、不安感に苛まれる母親の心をやさしく緩和して行くことが出来る、ということもわかってきています。
男は理論で納得する必要がありますから、この辺りのメカニズムをしっかりとご主人と共有すべく、まずは訳も無くイライラが止まらないという現状に対するロジカルな話し合いを持つことが重要なのではないでしょうか。
頭で納得すれば男性は無理なく行動が出来る生き物です。
気持を心でコントロースしようと思わないで、イライラ感はオキシトシンと言う、ただ単に物質の問題であると認識して、気持がざわつくメカニズムを夫婦で共有して、共に仲良く子育てに当たることが出来ればこんなに良いことはありませんね。
ぜひ!ご主人とお話し合いをしてみてください。

 

どうしようもないイライラ感など、ただ単に物質の問題なのですから。

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